2012年5月17日木曜日

1975年の〈ナッシュビル〉

ロバート・アルトマン監督の「ナッシュビル」(1975)、昨年のリバイバル上映には行けなかったものの、今年2月発売のDVDを入手、先日の「カントリー・ストロング」(2010)に続いてDVD鑑賞。20数年ぶりに観た感想は、あせない衝撃力とロケ撮影によるフィルムの質感。約2時間40分、主だっては24人という群像劇で、まず、初見時の人物像記憶はかすれていたこともあって、引き込まれるように観た。記憶との相違は思っていたより歌唱・演奏シーンが多くて長く、いわゆるカントリー調ミュージック以外に、讃美歌・ゴスペルのシーンも、よく出てきたこと。
一般には「米国の縮図」みたいな映画評が多いように思うが、私は「カントリー・ストロング」に前後して観たので、「ナッシュビル人はどう見てるの?」と考えてしまった。
そこで、DVD。普段はほとんど利用しない特典機能から、「監督の音声解説(字幕)」をオンにして再視聴。地元(出来合い)のカントリー・ミュージックを映画で使わなかったから公開時は不評だが、現在は人気がある、などのコメントで、疑問の一部を監督自身に解説していただいた。便利な世の中、繰り返し見る時間があればですね。繰り返し見るに足る映画ではあります。
それで、そうでした。描かれているライブ・パフォーマンスの楽曲のほとんどは、ヘンリー・ギブソン、カンレン・ブラックらミュージシャン役で登場している俳優自身による作品。音楽監督のリチャード・バスキンによるアレンジは、あるというのだが。これも今回の認知、収穫。

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